メディカルデータバンクとは、皆様の診察情報・検査データなどの医療情報を集積し、多くの研究に用いることによって、様々な病気の研究に資するための仕組みです。
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 QST病院(以下当院と呼びます)では、がんなどの悪性腫瘍の早期診断、最良の放射線治療の提供を目指した研究に取り組んでいます。その目的を達成するためには、たくさんの患者さんの診療で使われた医療情報(カルテ・画像・検査のデータ)と検査に使われた血液・組織・尿など(以下「血液・組織など」という)、及び研究のための採血10ml程度を保存させていただき、将来にわたって集積して、解析をしていく必要があります。これらを利用して行われる研究の成果は、現在病気と闘う人々だけでなく、将来の世代の人々を病気から救うことができる可能性を秘めています。メディカルデータバンクを利用した研究から、以下の様々な成果が得られることが期待されています。
対象となる患者さんは、2015年4月以降、当院で放射線治療を行う患者さんで、病名にかかわらず全員が対象となります。ただし、治療を行わないセカンドオピニオンを受診する患者さんを除きます。また、臨床上の理由等により、医師がQST病院で治療をしないと決定した場合は本事業の対象外となります。
研究に利用する情報は、以下のようなものです。
上記の「利用する情報」を用い、今後の様々な研究に利用します。広い範囲の研究に将来利用される可能性がありますが、具体的な研究内容については、現時点では予測できませんが、その詳細は、当院のホームページで随時公開し、このホームページでどのような研究が行われているか掲載しております。現在行われている研究一覧はこちらをご覧下さい。
また、各研究において個人情報保護については十分に留意し、患者さん個人が特定されるような解析は行いません。
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 QST病院
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 QST病院長
本事業において集積・保存・利用する情報・データおよび血液・組織などとそれらに付帯する、住所・氏名といった皆さん個人を特定する情報(個人情報)は、厳重な監視のもとで管理しています。 加えて、個人情報を無関係の番号や記号に置換える「匿名化処理」を施すことによって、情報が万一外部に漏れた場合でも、皆さん個人に及ぼす不利益が最小限となるような対策をとっています。
「個人情報管理者」がこの匿名化処理に責任を持ち、研究者は匿名化された血液・組織などと、それらに付随する情報の提供を受けて初めて遺伝子解析研究を実施することができる、 という仕組みになっています。従って匿名化を管理する個人情報管理者以外は、誰の血液・組織や診療情報であったか分からないようになっています。また、遺伝情報・遺伝子解析データについても、 同様に厳重な対策と監視のもとで管理します。
また、当研究所での一定の手続きと審査での承認を得た場合には、さまざまな医学研究ならびに医薬品・医療機器等の開発のために情報・データを用います。 また、国内外の他の研究機関の研究者との共同研究では、審査で承認が得られれば皆様の情報・データを提供します。 その場合にもそれらの機関に対して個人を特定する情報(個人情報)が提供されることはありません。
メディカルデータバンクにご提供いただいた血液・組織などや情報・データは、今後何十年もの長期にわたって保存しながら研究に利用します。 メディカルデータバンクから得られる研究の成果は、今後、当院のホームページ、報道・マスコミおよび学会や学術雑誌に発表し、ご協力者を含む「社会全体」に対して還元していきます。 なお提供いただいたお一人お一人に対して、個別に研究データをご報告することは原則としていたしません。 ただし、研究の過程であなたやあなたのご家族の健康を守る上で重要と思われる結果が判明した場合には、研究の結果を知りたいか否かについてのご要望を、「同意書」で伺っています。 なお、この同意書で「知らせないでください」を選ばれた場合も、重要な結果が判明し、かつそれに有効な対処法があると考えられる場合には、その病気の専門家や、研究倫理審査委員会の意見を聞き、 慎重に検討した上で、あなたにその内容を伝えて良いかどうかの問い合わせをさせていただくことがあります。
このメディカルデータバンクへのご自分のデータの使用をお断りになっても、不利益を受けることは全くありません。いつでもお断りいただけます。 ご自分の放射線治療に関するデータなどを今後の研究に使用して欲しくない場合など、本研究に関する申し出や問合せなどは、上記連絡先までご連絡をお願いします。
例)
研究課題は随時更新されます
【過去に行われた研究課題】