医師向け

局所進行膵癌

※2022年4月より保険診療下で試験を継続しています。

適応・非適応条件

適応条件


画像診断により通常型膵癌(浸潤性膵管癌)と診断されている。

膵原発巣からの細胞診または組織診で以下のいずれかを満たすこと。

  1. 組織診にて腺癌と診断されている。
  2. 細胞診にてclass ⅣまたはⅤの腺癌と診断されている。

画像診断により遠隔転移がない(N0-1M0)と診断されている。

腹部造影CTもしくはMRIにて、T4(UICC)「腹腔動脈幹もしくは上腸間膜動脈への浸潤あり」と診断されている。

消化管潰瘍(胃、十二指腸)のないもの(ただし、狭窄所見のない潰瘍瘢痕、粘膜のびらんや壁の浮腫等のない単純な潰瘍瘢痕は選択可能である)。

登録時の年齢が20歳以上80歳以下。

Performance Status(ECOG)は0-2である。

膵癌に対する外科的切除術*1・放射線療法の前治療歴のないもの。

*1:単開腹術、胃空調吻合術、胆管空腸吻合術を除く

以下の条件をすべて満たす。すべての検査項目は登録前14日以内の最新の検査値を用いる。登録日の2週間前の同じ曜日の検査は許容する。

  1. 白血球数≧3500/mm3(化学療法が既に開始されている場合 白血球数≧2000/mm3
  2. ヘモグロビン≧9.0g/dl
  3. 血小板数≧100000/mm3
  4. アルブミン≧3.0g/dl
  5. 総ビリルビン≦3mg/dl
  6. GOT(AST)≦150IU
  7. GPT(ALT)≦150IU
  8. 血清クレアチニン≦1.2mg/dl

本試験の参加に関して、被験者本人からの文書による同意が得られている。

非適応条件

以下のいずれかの基準を満たす消化管への直接浸潤がある。

  1. 上部消化管内視鏡検査にて胃や十二指腸に明らかな浸潤所見を認める。
  2. CT等の画像所見にて内腔に突出する消化管浸潤所見がある。

腹部骨盤CTにて腹水を認める。

閉塞性黄疸に対して金属ステントを使用している。

膵癌に対する化学療法が既に開始されている場合、初回投与開始日から同意取得日までに90日以上経過している。

臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症を合併している。

照射領域に開放創あるいは活動性で難治性の感染を有する。

重篤な合併症(重篤な脳血管障害、コントロール不良の糖尿病、重篤な心疾患、狭心症、3ヶ月以内の心筋梗塞、重篤な肝障害、重篤な精神病など)を有する。

他臓器に活動性の重複癌を有する(同時性重複癌および無病期間が2年以内の異時性重複癌)。
ただし局所治療により治癒と判断される上皮内癌または粘膜内癌相当の病変は活動性の重複癌に含めない。

当該照射部位に放射線治療の既往がある。

GEMに対し重篤な過敏症の既往がある。

妊娠または妊娠している可能性がある、または授乳中の女性。

その他、医学的、心理学的または他の要因により実施責任医師および実施者が不適当と考える症例。